2016年 04月 19日

分析マニアのアメリカが、「対中分析」を間違えるわけ

アメリカ人というのは、データ収集オタク、分析マニアであって、それが、どんな政治理念や宗教や宗派のアメリカ人にも共通の、彼らの一番の特徴なんですが、もちろん、アメリカの「政府」というのも、そうなんです。

アメリカ人は、実は「特定の分析」が苦手である

ですが、不思議に思うのは、そのわりには、「世界情勢の分析にバイアスがかかっている」「分析がお粗末である」という、ことなんですね。
これには、いろいろな具体例はあるんですが、過去には、「分析がいい加減だったから、後始末が大変なことになった」という事例は、たくさんありましたよね。
例えばキューバ危機なんかもそうですし、一連のベトナムの件もそう、イランの件もそうでしょうし、アフガンやイラクの件もそう。
まあ、9.11の件も、同じと言えば同じですよね。
すべて、「データ収集オタク、分析マニアで、合理性を重んじるはずの国の政府」が出した分析が、「外れていた」とか、「違っていた」から、起こったことでした。
どうして、そうなるのか。
データは、ありすぎるくらいにあって、それを分析する人たちも、いすぎるくらいにいるのに、どうして判断が「あさっての方向」に行ってしまうのか。

分析を間違える原因は、だいたい2つ

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これは、彼らが「そもそも傲慢だから」ということと、「宗教カルトの国だから」ということで、だいたい説明がつくと思いますね。
傲慢さというのは、「自分たちの営んでいる社会は、人類の歴史の最終進化形である」というふうに信じているというところから、きます。
「民族」とか、「土着」とか、そういうものから「非選択的」に成り立っている「ヒトの集団」というものを「否定」し、「ヒトの意志」だけで、社会が作れる、つまり「ここに所属をしたい」というふうに思ったら、そうなれる、そしてそういう人たちが集まったら、国としてやっていける、そういうふうに「信じて、実験をやってみる」というのが、「人類の社会の最終進化形である」というふうに、考えているからなんですね。

「実験国家」は、「人類社会の最終進化形」だから、「進んでいる」?

それは、彼らが「そう思っている」という話であって、「ほかの国の人たちも、そう思っているとは限らない」んですが、アメリカ人には、それがわからないし、そういう考え方を、決して認めません。
「自分たちが最も進んでいるんだ」という、強固な信念で成り立っている国、それを「信じること」をやめてしまったら、その途端に「国ではなくなってしまう」「ただの馬の骨や根無し草の集まり」ということに、なってしまうからです。
そういう「進んでいる」という気持ちが、傲慢さを生むのであって、だから、どうしても、「すべてのほかの形態の社会」を、「遅れたものとして見下す」というふうに、なってくるんですね。
ですから、「まじめに分析をしない」んですよ。
「どうせ遅れた土人たちのやることだから」と思っているから、集めた膨大なデータを、ちゃんと分析しない。
もちろんここには、「人種差別」も関係してきます。
バカにしているんですよ。
だから、間違えるんですね。

アメリカは宗教カルトで始まった政教一致の国

宗教カルトであることは、これはアメリカの国の成り立ちからして「そうだった」わけで、驚くべきことに、それが「今でも」続いています。
アメリカは、「進んだ国だ」と自負しているくせに、実は政教一致の原始的な国でもあるんですね。
日本の戦後処理では、祭政を分けなければならないと、非常に神経質に、分けさせたわけですが、自分たちは「例外」。
そもそもは、イギリスにいづらくなった「宗教カルト」のメンバーたちが、どこか別の場所で「誰にも邪魔をされずに、思う存分カルトをやりたい」と思って目指したのが、北アメリカでした。
そこで何をやったかといったら、「ここは神が自分たちに与えた土地だから、自分たちのものだ」と思い込んで、邪魔な原住民を殺して、自分たちの国を作るという、恐ろしい行為でした。
そして今にいたるまで、こういう恐ろしいことをして強引に成立させた血まみれの国であるという事実を、認めていませんし、一度たりとも、公式に反省をしたことは、ありません。
「建国の父たち」というのは、どれもこれもが、原住民にとっては「民族大虐殺の犯人」で、「大悪人」ということになるはずなんですが、誰も「人殺し」とか、「土地泥棒」とは呼ばないし、今でも尊敬されていますね。
そして、宗教カルトの国であるので、「集めたデータの分析」が、どうしても歪んでしまうんですね。
これはもう、避けられないことなんです。
合理性と宗教がぶつかれば、どうしても宗教が勝ってしまう。
そもそもの話が、「合理性」と「宗教」というものは、共存できないはずなんですが、奇妙なことに、アメリカ人の頭の中では、なんの矛盾もなく、この対立する要素が、「共生」しているわけなんですよ。
だから、「キリスト教か、ユダヤ教ではない人たち」のことを分析するとなると、どうしても、合理的な分析ができないんです。
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「神がいるとは思わない」と思っている人には、アメリカの裁判所に「In God We Trust」というふうなボードが掲げてあるのが「なぜなのか」が、理解できません。
どうして、そんなものが「裁判」に必要なのか。
それと同じで、「神はいるに決まっている」「そして神は、自分たちを選んだ」と思っている人たちには、「そうじゃないと思っている人たちの気持ち」は、わからないし、だから、「そうじゃないと思っている人たちの行動論理」が、どうしてもわからないんです。
だから、そういう人たちが「これから何をしそうなのか」ということについても、宗教バイアスによって、目が曇ってしまって、適切な判断ができません。

相手が「キリストの敵」だと思ったら、冷静な分析ができなくなるアメリカ人

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最近では、これが最も顕著に出ているのが、中国に対するアメリカ側の分析ですね。
アメリカは、「中国」と「ソ連」の違いを正しく理解し、把握するということが、できないんです。
「とにかくどっちも、キリストの敵だ」というふうに思っていて、だから、「どっちも悪者だ」になるから、「どこがどう違うのかが、わからない」んですね。
膨大なデータを集めていても、です。
アメリカ政府は、中国と朝鮮半島の情勢について、たぶん、ソ連崩壊と東西ドイツの統一と同じシナリオを描いて、それを実行に移そうとしているんでしょうが、これまでのところ、あまりうまく行っていません。
それは、「分析が間違っている」からなんですが、間違っているということも、認めませんね。

東西ドイツの統一と同じシナリオを、勝手に描いているアメリカ

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アメリカ政府は、特に東西ドイツの統一後は、韓国政府に対しては、「そのうちに、中国共産党政府が倒れて、民主的な政権が建てば、北部の少数民族が独立し、中国は分裂して、ソ連のときと同じように小さくなる、そして、朝鮮半島も、東西ドイツのときのように、北朝鮮が韓国に吸収されるから、それまで待て」というふうに、言い聞かせているはずです。
しかし、この「分析」とか「予測」は、正しいのでしょうか。

中国政府が倒れないわけ

これは、正しくありません。
上で述べたように、「データはあっても、分析をする人たちの目に、バイアスがかかっているから、正しい答えが出て来ないから」です。
中国政府は、中国の国民の意向とは無関係に運営されているのではなく、ほとんどの場合には、やることは、ことごとく、「人民の意志を反映して」いますね。
中国政府は、国民が「これだけはしてくれ」と思っていることを、するようにしていますし、「これだけはダメだ」と思うことは、しないようにするか、しなければならなかった場合でも、「中国人全体の面子」が立つように、非常に気をつけています。
そうしないと、「怒った国民に倒されてしまう」というふうに、わかっているからでしょう。
国民も、そのことを理解していますし、「最低限、これだけはしてもらわないと困る」ということを「してくれている」と思うから、政府を倒そうとはしない。
中国の国民の「数」というのは、それを「管理する側の人たちの数」と比べた場合には、膨大ですから、「怒った国民が団結して、政府を倒す」ということは、「倒される側」にしてみれば、「いつでも起こり得る事態」なんですね。
だから、今のところは、中国の人たちは、「政府がないと困る」と思っているし、それは「このことだけは、してくれる誰かがいないと困るから」という「共通の最大懸念事項があるから」です。
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「このこと」とは何か。
それは「外敵から守ってくれること」です。
中国の人たちが「国家権力に求めるもの」というのは、「農民が皇帝に求めていた役割」と同じですね。
今は「皇帝」がいなくなったので、「誰か」が、それをやってくれないと困る。
それを「中国共産党政府」が、「やってくれている」というふうに認識している間は、「政府を倒す」ということには、ならないはずです。
それを倒してしまったら、「その外側の敵がやってきて、大変なことになる」というふうに考えているからで、ということは「外側には、敵がいる」というふうに見るのが、中国の人たちの共通認識ということなんですね。
そしてそれは、具体的には「誰」なのかといったら、「アメリカとその同盟国」です。
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そこが、100年や200年前と同じように、中国を食い物にしようとして、手ぐすねを引いているから、その脅威から守ってくれる存在が必要で、そしてそれが、「政府」なんです。
だから、国内には、いろいろと問題は山積しているでしょうが、中国の人たちが、「外敵の存在」を認識している間は、そして政府がそれに「対処をしている間」は、中国政府は、決して倒れませんね。

「ラオワイを相手にしたときには、一致団結するよね」

以前に、Global Times誌だったと思いますが、こんな記事を見たことがあります。
中国の人の間でも、日本と同じように「地域性」が強くて、出身地域によって、張り合いたがったり、差別をしたりする。
もちろん、誰でも、自分の出身地のほうが上等だと言って譲らないし、ときには、バスの中で、そのことについて、大声で罵り合っていたりするんだそうです。
「へえ、そうなんだ」と思っていたら、ある中国人が、ぽつんとこういうふうにコメントをしました。
「だけど、ラオワイを相手にしたときには、出身地には関係なく、一致団結するよね」
ああ、なるほどと。
「ラオワイ」というのは、「白人の外国人」を指す中国の慣用語です。
まあだいたいが、あまりいい意味では使われません。
日本語なら「外人」が、だいたい近いのではないでしょうか。
中国の人たちは、出身地が違えば、どっちが田舎者だと言ってケンカをするけれど、そこに白人の外国人が来て、理不尽な要求をしたり、失礼な態度を取れば、ケンカをやめて、一致団結して対抗すると。
そういうことなんですね。
だから、やっぱり、中国政府は倒れないだろうなあと、思いましたね。

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by cumbersome | 2016-04-19 23:54 | アメリカ

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