2016年 05月 22日

「レイシスト」は和製英語化している

「差別主義者」という言葉を避けて、「レイシスト」という言葉を使いたがる「日本語話者」については、私は、違和感を感じますし、そういう人を見ると、この人は何か、根本的に間違っているのではないか、そういう気がして、仕方がないんですよ。

英語の「racist」と、日本語の「差別主義者」は、一致しない

実は、英語のracistという言葉の使われ方は、日本語の差別主義者とは、完全には一致しません。
日本語で「差別主義者」と言った場合には、後天的に負った障害を持つ人への差別まで、含みますし、性差別も含む。
だから、racistよりも、含まれる範囲が、広いですね。
英語のracistについて、ちょっと詳しく説明するなら、これは、名詞と形容詞の両方で使われますし、どちらかと言えば、形容詞で使われることのほうが、多いような気がしますね。
だから、例えば「racist comment」とか、そういうふうにも使うんです。
私はネイティブの日本語話者で、英語のネイティブスピーカーではありませんが、私の感じでは、たぶん、racistと言った場合に、名詞として使われた場合には、「人の生まれによって人の間に優劣をつけ、扱いに差をつける人」、形容詞として使われた場合には、「人の生まれによって人の間に優劣をつけ、扱いに差をつける的な」、そういう感じかな。
「特に女性を差別する人」を意味したいなら、別の言葉を用いるのが普通ですから、racistとは言いませんし、後天的な障害を持った人を差別する人のことなら、なんと言うかな。
アンチ平等主義とでも言うかな。
とにかく、これだけの複雑な意味合いを含んでいても、発される言葉としては、racistで済んでしまうんですね。
それは「英語話者」であれば、そういう複雑な意味合いを含んでいるということを理解するわけなんですが、ほとんどの日本語話者の場合には、そうではないと思います。
「理解」は、されていないでしょう。
だってこれは、もともと、「まったく系統が離れた、別の言語の中の単語だから」です。

なぜ「外来語」を使いたがる?

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「差別をする人」を言い表すのに、なぜ、「自分の言葉」を、使わないのか。
「あの人は、差別主義者だ」でいいわけで、どうしてわざわざ「意味や使われ方もよくわかっていない外国語」を、用いるのか。
これが、私にはよくわからない。
「racist」というのは、「民族差別をする人」という意味では、ありませんよ。
それも含めて、上で述べたように、「人の生まれによって人の間に優劣をつけ、扱いに差をつける人」を言うんですが、「民族差別だけ」を、言っているのではありません。
日本語の「人種差別=異なる人種間における差別」は、「民族差別」とは、別物ですが、racismと言ったら、両方含む。
とにかく、英語のraceのニュアンスさえ、正確に理解すれば、くどくどと説明をする必要はないんですが。

そもそも、「英語圏の人権運動」とのつながりはないのに

racistとか、racismという言葉を多用することによって、「英語圏の人権運動との連帯」を、あらわしたいのでしょうか。
しかし、今のところ、「連帯」は、ないですよ。
まったく。
日本の人権運動は、はっきり孤立しています。
日本以外の、「どこ」とも、つながりはない。
もっと言えば、「レイシスト」とカタカナで書いたという場合には、これはもう、日本以外の地域のどの人権運動とも、無関係です。
誰も、その文字が何を意味するのか、わからない。

もはや和製英語化している

私はどうも、「レイシスト」というのは、「和製英語」になってしまったんじゃないかなあと、そういう気がしますね。
そして、英語話者の間では、どういうふうに使われているかということとは関係なく、この言葉だけが、一人歩きをして、「葵の印籠」的に、決めゼリフ的に、使われてしまっている。
racistと言った場合には、英語話者にとっては、普通は、「後天的な障害を負った人を差別する人」や、「女性を差別する人」は、含まないはずなんですが、和製英語として発される場合には、含んでしまいますよね。
だからまあ、どうしてそういう、わかりにくいことを、日本国内でしか通用しないようなことを、わざわざガラパゴス化を進めるようなことを、するのかなあと。
「和製英語」を使ったほうが、気持ちがいいのかなあ。
自分たちの言語に、それを言い表す言葉がないわけではない。
取りあえず、民族差別でも、人種間差別でも、部落差別でも、racistで間違ってはいませんが、自分の言語で「差別主義者」と言えば、それでいいという話です。
なぜ、それでは満足ができないのか。
どうしても、racistという単語を使いたいならば、最初から最後まで、英文でもって、自分の言いたいことを書けばいいという話です。
しかし、そういうことはしない。
「レイシスト」という言葉だけを持ってきて、部分的に使う。
そもそも、「ra」の部分の発音は、日本語の「レイ」とは、かけ離れた音ですよ。
英語話者が、「レイシスト」という音を聞いても、それが「racist」と言っているのだということは、ほとんど、わからないと思う。
それでも、使いたいんですかねえ。

「植民地の民の卑屈さ」のあらわれ

私は本当に、こういうことひとつとっても、「植民地の民の卑屈さ」というものを、感じずにはいられないんですね。

「反差別」て

あとはまあ、「反差別」という「新語」についても、違和感はありますね。
それは、「アンチレイシズム」の「強引な日本語訳」という意味なのか。
そして、「三文字」で済むから、ラクなんでそっちにしているという、そういう話なのか?
なんか、とことん、「乱れている」ような、そんな気がするんだなあ…。


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by cumbersome | 2016-05-22 22:34 | つぶやき

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